SNSプロデューサー 鮫島啓介さんに聴く「バズる動画の作り方」【ビィーゴ会員様インタビュー】

第23回目となるビィーゴ会員インタビューですが、今回は株式会社オサラキカクの鮫島啓介さんにインタビュー!!

みなさんは、飲食店密着系のYouTubeをみたことがありますか?
老舗の町中華や、大盛りで有名なお店などを1日密着する動画チャンネル。

ボクはいっとき結構ハマりまして、地元の町中華を開拓するようになったほど(笑)
そんな飲食店密着系のYouTubeチャンネルを複数運営されている方が、実はビィーゴにいるんです!

ということで、今回は鮫島啓介さんにインタビューをします!
みんなも知りたいYouTubeのあれこれ! 是非最後までお読みください。

【プロフィール】
鮫島 啓介
株式会社オサラキカク 代表取締役

2015年からYouTubeの魅力に惹かれ、YouTubeの世界にどっぷりと浸かっています。
顔出しは一切せず、グルメ系のYouTubeチャンネルを複数運営し、総チャンネル登録者数は50万人、総再生数2億超。
その他、現在はSNS全般の企画・プロデュースも行っています。

<インタビュアー>:アサカワ ミト(ビィーゴ コミュニティマネージャー)
          髙橋 大和(ビィーゴスタッフ)

         

YouTubeを始めたきっかけ

ミト

鮫島さんは以前からビィーゴを使われていますが、ちゃんとお話を聞く機会がなかなか持てなかったので今日は楽しみでした。どうぞ、よろしくお願いします。

それではまず、今どんなお仕事をされてるかを含めて自己紹介をお願いします。

鮫島さん

鮫島啓介です。YouTubeチャンネルを複数運営しております。あとはSNS運用のコンサルや、お店の集客のお手伝い。そういったことをしています。

ミト

お店の集客のお手伝いもされているんですね。

鮫島さん

そうですね。ほとんどSNS運用からのアプローチですね。お店ごとにSNSとの相性があって、あなたのお店だったらこのSNSがいいですよ、などそういう提案をしています。

ミト

では、今のお仕事に至った経緯を教えてください。

鮫島さん

もともとWEBマーケティングの会社にいました。SEOとかアドネットワーク広告、昔でいうYahoo!広告などを運用していました。なのでWEBコンテンツの知識はあったんですが、2015年くらいからYouTubeをやってみたいなと思って、始めたんです。

やってみると、同じような動画でも切り口によって再生回数が全然変わってくるのが分かってきて。それがおもしろいなと思って、そこから本格的に始めました。

あと、僕はSEOのような文字を書く仕事があんまり好きじゃなかったんです(笑)けど動画だと表現の幅が何倍にも広がる。それが面白いと思って未だにハマっています。

ミト

じゃあ鮫島さんはそれまで、WEBで記事を書いていたんですね。記事と動画ではやっぱり違いますか。

鮫島さん

人の持つ”共感”っていう部分は、文章だと伝えづらいんですよね。でもSNSだと表現の幅があって色々と出来ます。観るだけで喜んでくれたり…僕のチャンネルは料理系なんですけど、その料理に対して興味のない人でも興味を持ってくれたりするんです。

ミト

確かに文字を読むよりも動画を観る方がハードルが低いですし、インパクトの与え方も色々工夫できそうですよね。

ビィーゴを使い始めてYouTubeが軌道に乗った??

ミト

実はビィーゴスタッフのひらいわが、鮫島さんに何かをお伝えしたことがきっかけになったっていう話をチラッと聞いたんですけど。

鮫島さん

平岩さんは、一眼レフカメラというものを教えてくれました。それ以降、撮影はほとんど一眼レフカメラで撮っているので、それは平岩さんから教えてもらったおかげですね。

そもそも私がビィーゴを使い始めたきっかけは、YouTubeをやるための事務所を借りようと思っていたからなんです。結局オフィスは空いてなかったんですが。

ミト

そうだったんですね。本格的にやるための?

鮫島さん

そうですね。それまでもYouTubeはちょこちょこやっていたんですが、しばらく休んで、もう一回ちゃんと考え直してオリジナルコンテンツを充実させようと思って、ビィーゴを使い始めました。

ミト

おお、そうなんですね。ビィーゴを使い始めてから、何か変わりましたか?

鮫島さん

来て最初の頃は全然うまくいかなかったんですけど、ここでいろんな人と知り合って、色々教えていただいたり、情報交換が出来たおかげで、何とか形になりましたね。

当時は他にもYouTubeをされてる方がいたので「こういう風にやったらいいよ」とか、他の人から聞くことで知らなかったことが知れました。

あとは、話すことで知恵が出るというか。

ミト

知恵が出る? 話しながら整理されていく、みたいなことですか?

鮫島さん

それもありますし、話の中でひらめくこともあります。やっぱり自分1人でやっていても、ひらめきってなかなか出ないですし、ずっとわからないでいた部分が多かったんですよ。

ミト

以前はそういうことを聞ける人はいませんでしたか?

鮫島さん

そうですね。もともと僕は海外に住んでいて、そこで料理の動画を撮っていたんです。

ミト

…え!? 海外に住んでいたんですか?

海外勤務の傍らでスタートさせたYouTube

鮫島さん

もともと会社員として海外出張で行ってたんですが、そのまま現地で独立したんです。

ミト

そうなんですか!

鮫島さん

はい。5,6年くらいミャンマーに住んでました。で、そのあとカンボジアに2年くらい住みました。

ミト

えー、約8年も東南アジアに住んでたんですか!

鮫島さん

そうですね。それで、現地の屋台料理とかを撮ってたんです(笑)

ミト

そうだったんですね!それは、SNSマーケティングのお仕事と並行してYouTubeをされてたってことですか?

鮫島さん

そうですね。現地の人にお願いして、料理を作る風景を撮らせてもらったりしてたんです。今のスタイルの原型ですね。

ただそのときは再生数が伸びなかったんで、日本に戻って来た時に色々とテコ入れをして、それでうまくいったっていう感じですね。

ミト

そうだったんですね。それでそのあと日本に戻って来てからYouTubeの軌道が乗ってきたと。

鮫島さん

そうですね。

ミト

軌道に乗った今は、ビィーゴをどのように使われていますか?

鮫島さん

今も職場であって、気分転換の場になっていますね。やっぱり一人でいると考えが煮詰まってくるので、そんなときはビィーゴに来たりして気分転換をしています。

あと、最近はビィーゴで枚方の人と話すのが楽しいなぁって思えてきて。

ミト

あ、そうなんですか(笑)

鮫島さん

コーヒーブレイクタイムとかに参加するようになって、この方って地元でこんなことされてるんだなーっていうのが知れて、それが面白かったんです。

そのお店の「思い出」を撮るように

ミト

鮫島さんはYouTubeであちこち撮影に出向かれると思うんですけど、1ヶ月の動きっておおよそどんな感じですか?

鮫島さん

今はチャンネルがある程度育ってるので、動画の投稿自体は月に4本〜5本くらいですね。再生数でいうと月300〜400万回再生数くらい。

ミト

え、凄っ!! それをお一人でされてるんですか?

鮫島さん

今はもうチームでやってる感じですね。

ミト

鮫島さんも撮影に?

鮫島さん

最近は行ってもらっていて、僕はあんまり出ないようにしてるんですけど、撮影は好きなのでちょこちょこ行ってしまったりしてますね(笑)

ミト

そうなんですね(笑) 鮫島さんが仕事をするうえで大切にしてることって何ですか?

鮫島さん

そうですねー。なるべくみんなが喜ぶようにして、誰も傷つかないように、みんながwin-winになる形に持っていくことかなぁと。そういうふうに仕事を進めています。

僕らってお客さんが2人いるんです。面白い動画を作るために視聴者のことも考えるし、お店の方が忙しい中で動画を撮らせてくれてるので、お店の方も大事なお客さんです。

そうやって撮影していると、お店の人から喜んでもらえることも多いのでやりがいを感じるし、楽しいですね。

ミト

やりがいを感じられる仕事。めちゃくちゃいいですね。

お仕事をされている中で、印象に残ってるエピソードはありますか。

鮫島さん

最近、古いレトロな中華屋さんの撮影に行きまして。そうしたらお店の娘さんから「父親の生きた証を、思い出として撮ってほしい」って言われたのが印象に残りました。ちなみにまたそこがすごく古くて。しかも秋田県(笑)

ミト

それは遠い(笑) でも映像として形に残してもらえるってやっぱり嬉しいことですよね。

鮫島さん

僕は基本的にはお店の思い出を撮るような感じでやっていますね。あとは視聴者の思い出としても残るようにしてます。

「あ、このお店懐かしいな」「こういうオヤジが作ってくれてたよな」って感じてもらえるような。

ミト

ボクも鮫島さんのチャンネルを見てますが、確かにお店のチョイスとか、こういう懐かしい店ってあったなぁと思ってよく観ています。

そんな鮫島さんにとって、働くって何でしょうか?鮫島さんはどんな感覚で働いていますか?

鮫島さん

僕は挑戦していくことが好きなので、結構要らんことをしてしまいます(笑)

ミト

要らんことですか?(笑)

鮫島さん

SNSを使って、違うことをまだまだどんどんやりたいって思っちゃうんですよね。

他人の伸びていないチャンネルを見て、こうやったら伸びるのに、とかこんなチャンネルにしたら面白いのになぁとか(笑)

ミト

ということは、鮫島さんの中ではYouTubeを成功させる方法ってもう見えてるんですか。

鮫島さん

そうですね。ある程度は見えますね。もちろん全部じゃないんですけど。

ミト

例えば鮫島さんは、どんなチャンネルにモヤモヤするんですか?

鮫島さん

例えば地方活性化のチャンネル。僕は魚が好きなんで、漁業の地域活性化系チャンネルをよく見るんですけど、あれを見てると「そうじゃないそうじゃない!」っていうのがもういっぱい出てきます(笑)

上手くいってないYouTubeチャンネルがやりがちなこと

ミト

これ余談なんですけど、気になるのでYouTubeのダメなパターンを教えてもらってもいいですか?

鮫島さん

ダメなパターンはですね…例えば、枚方市を紹介するチャンネルとした場合、つい枚方市のなんでもかんでもを紹介しようとしてしまうんですね。それは企画として弱くなるんです。

再生数を上げるなら、興味がない人に対しても興味を持ってもらえるように作った方が良いので、何でもかんでもするんじゃなくて、まずはおもしろいことを作って、「こんなおもしろいことをやってるのが枚方市です!」みたいにすると、視聴者は集まりやすいんです。

ミト

なんでもかんでもやってしまう、かぁ。なるほどー!

鮫島さん

あと、今っていろんなSNSがあるじゃないですか。インスタだったり、TikTokだったり。その特性に合わせて、どのSNSがいいのかを考えることですね。YouTubeだけじゃなくて、インスタだったらこういう売れ方。TikTokだったらこういう伸び方。というのがあるので、それを見極めることが大事です。

ミト

鮫島さんはYouTube以外にもやっているんですか。

鮫島さん

そうですね。インスタやTikTokも始めてますね。

ちなみに、ショート系動画とYouTubeって、日本とパキスタンくらい文化が違うんですよ。見る人も違いますし、年齢層、角度と、色々違います。だからそれら色んなSNSを同じように思ってちゃだめですよっていうのは、よく言ってます。

ミト

作る側の目線で考えてみると、それって大袈裟なことではなく、ホントにそれくらい違う感覚なんでしょうね。

…この話はいくらでも聴けちゃうんで、これくらいにしておきます(笑)

日本に生まれたことをフル活用する

ミト

鮫島さんは、YouTubeをはじめとしたSNS運用のお仕事で大成功をされてますが、それまでは紆余曲折ありましたか?

鮫島さん

そうですね。仕事は何やってもダメな人間でした(笑)

ミト

えー!そうなんですか???

鮫島さん

転職でいうと10回以上はしていて。サラリーマンが合わなかったんです。ホント社会不適合者やったんですよ。でもミャンマーとかカンボジアとかに住んでみて、日本がいかに恵まれてるかっていうのがよくわかりましたね。それで見方が変わりました。

日本人でも、日本に住むのがイヤっていう人って結構いると思うんですけど、あちらの国の現地の人なんてパソコンも持ってないし、スマホが手に入るようになったのだって最近のことなんですよ。でも日本はパソコンなんて簡単に買えるし、SNSだってできる。それだけで、仕事の幅がものすごいあるんですよ。

知ってますか? 世界全体で見たとき、アフィリエイトシステムで稼げるところって、あんまりないんですよ。

ミト

え、そうなんですか。

鮫島さん

というのも、物販をしようと思っても、国によっては物がちゃんと届かないから仕事にならないんです。でも日本って当たり前にちゃんと物が届く。だからアフィリエイトも出来る。それってつまり、僕みたいにホントに仕事が全然できなかったり、うまくいかないような人でも、自分の特性を活かせば日本では稼げるんです。

僕は、一緒に仕事をしてたら「こいつ、仕事できへんな…」って思われるタイプなんですけど(笑)じゃあそんな自分に、特技って何があるんだろうなって思った時に、僕は人のいいところがめっちゃわかるんですよ。

「あ、この人めっちゃ頭いい」「この人、めっちゃ記憶力いいな」とか。
それを僕はYouTubeやSNSという場で活かせるよう考えた時に出来上がったのが、今の料理系の動画なんです。

ミト

自分が出来なくて相手の良い面ばかりが見えてしまうと、自己嫌悪に陥っちゃいそうですが、鮫島さんは視点を変えて、それを長所として捉えたんですね。

鮫島さん

自分には何もないって悩んでいても、人って案外なんでも出来てしまうんです。
特にSNSを使うと、自分の才能をもっと大きいビジネスに変えたりすることができる。だから何か就職とかがうまくいかなくて悩んでる人たちには「まあ、大丈夫ですよ」って言いたいですね。

僕はホンマに仕事できなかった人なんで。そういう人たちには頑張ってほしいなって思うんですよ。文書もろくにきっちり書けなかった。けど文章が書けない自分でも、映像にはハマった。なんか挑戦してみたり、なんでもやってみたら上手くいくっていうのがいっぱいあるんですよ。

SNSとかめちゃくちゃリサーチして、TikTokとかも見てますけど、見ていると「この人こんな才能あるなら、これをお金に替えたらいいのに…」って思ってしまいます。

ミト

日本の環境が恵まれてるということを、ミャンマーとカンボジアで過ごしたことでひしひしと感じられたんですね。

鮫島さん

そうそう、日本は恵まれすぎやろ。せっかくならその恵みを活かさなきゃって。

自分の場合は、「何もできないから、できる人を撮影すればいい」っていう発想でしたね。

プロじゃなくても、できることは色々ある。

鮫島さん

本当にいろいろ出来るんですよ。お客さんが集まれば、案件とかアフェリエイトとか、場合によっては自分で商品を作るとか。

自分で講座を開くこともできる。カメラの塾とかありますけど、めちゃくちゃプロじゃなくていい。例えば「5」できる人だったら、「2」できる人に教えたらいいんですよ。
100点満点じゃなくても、インスタの基本的なやり方がわかりますって人がいたら、それで他人に教えられるんです。

ミト

えー、していいんですか???

鮫島さん

ニーズを調べるとそういう人が一定数いるんですよね。「とりあえずインスタやってみたい」「わからんところだけ教えてもらいたい」とか。

それで実際に収益化してないのにYouTubeのプロですって言ってる人もいますからね。

ミト

え、そうなんですか笑笑 

鮫島さん

います。YouTubeでは稼いでないけど、コンサル業で稼いでるって人。

ミト

そうなんですね。でも確かにそこのところの思い込みが強いですね。例えば、語学はこれぐらいできてからじゃないと海外には行けない、とか。

あ、ちなみに鮫島さんはミャンマーにいた時、言葉はどれくらい?

鮫島さん

まったくです。英語もしゃべれないです。

ミト

へー!

鮫島さん

僕は単語だけしか使わなかったです。単語だけで6年間住めるんで(笑)

ミト

すごいですね笑

鮫島さん

「パスポート」とか、「プリーズ」とか、そんなレベルです。

ミト

現地語は使わず?

鮫島さん

まったく。現地語は3語しか知らなかったです。

ミト

ホントですか!それで6年暮らせるんですね(笑)

鮫島さん

「安くして」「いくら?」「おいしい」以外、多分わからないですね。

ミト

それで生きていけるって聞くと、なんだか海外生活に対してハードルが下がりますね。

鮫島さん

出来ると思いますよ。まず、日本人って大体どこの国からでも好かれるんですよ。

ミト

そうなんですか???

鮫島さん

イメージがいいんですよ。なので日本人であること、日本に生まれたことをフル活用してます。

ミト

めちゃくちゃ面白いお話ありがとうございます。

結局は、何がバズるかわからない。

ミト

(同席スタッフ)髙橋くんから質問はありますか?

髙橋

はい。聞きたいことがいくつかあるんですけど、鮫島さんが料理系YouTubeをやってらっしゃってるってことで、もしグルメ系アカウントを運用する場合、伸びるアカウントの着眼点など、言える範囲で教えてください!

鮫島さん

僕らみたいな、飲食店を紹介する系のチャンネルであれば、海外に対して特化するか、日本に対して特化するかによってチャンネルの構成が変わります。

髙橋

最初にちゃんとターゲットを絞って、誰が見るかっていうのを考えることが大事ってことですか。

鮫島さん

途中で海外のお客さん増えてきたなと思ったら海外の方向けにしようって切り替えてもいいです。

ただ、目的次第。何をするかによって変わってきます。
しっかりとお客様が取れるんであれば、再生数を気にしないそういうチャンネル作りでもいい。

僕の場合は再生数に応じての収益が今のところメインなので、再生数は意識してるんですけど、あくまで集客ツールとして使うんだとすれば、チャンネルの構成とか全部変わってきますね。

髙橋

企業さんともお話する機会があると思うんですけど、難しいクライアントさんのエピソードはありますか?

鮫島さん

一番困るのが、この間もあったんですけど「データを出してほしい」っていうやつですね。データを示して、それがどういうふうになるのかを予測してくれっていうもの。

でもSNSってデータがあるようで、ないんですよね。データでの計測がしづらいんです。

だからデータからどういうふうな結果が出るか教えてくれって言われても、わかんないんです。いつどうバズるかって、結局予測できないんで。

ミト

鮫島さんのチャンネルは、どんなときにバズりましたか??

鮫島さん

いろんなパターンがあるんですよ。

たまたま視聴者にハマってめちゃくちゃクリック率が高かったとか。全然伸びないと思っていた動画が、たまたまインフルエンサーが見つけて紹介されて、そっからバズって伸びてる場合もありますね。

ある程度狙ってやってる部分もあるし、ホントに運次第の部分もあります。

ミト

だから予測しきれないってことですね。

鮫島さん

難しいですね。うちも1,000万再生超えてる動画が何個かあるんですけど、それだって「これが伸びるの?!」って思いましたから。よくわかんない(笑)

だからデータを出してって言われるのは本当に困る(笑)

YouTubeチャンネルをやる上で考えるべき、5つのコスト

鮫島さん

「これで伸びるだろうな」っていう勘のような予測でやってはいるんですけど、予測をするにもやっぱりしっかりリサーチをした上でやってます。「この手の動画は後で伸びてくる」だとか。だからリサーチというより、多分これはもう経験ですね。

僕は競合チャンネルがどう伸びてきたかとかめちゃくちゃ見てて、全部わかります。
もう、なんか癖でずっと見てるんです。

初心者の方が伸びにくい原因は色々ありますけど、ひとつは伸びている人を参考にしてしまうことが多い。例えばきまぐれクックとか300万人登録もいるチャンネルを参考にして同じことをやってもまず伸びないんです。売れているチャンネルはもう何やっても伸びるんで。

逆に売れていないチャンネルの中に1個の企画だけ20万再生いってるのがあれば、じゃあその企画は何で伸びてるかを分析しつつ、それを自分のチャンネルにどう取り込むかを考えることが出来るんです。

ミト

確かに同じような動画を見ても、真似してるだけやんって思っちゃいますね。

鮫島さん

本当にそう。きまぐれクックを真似したチャンネルっていっぱいあるんですけど、ほとんど伸びてないんです。

ミト

鮫島さんはリサーチのために、とにかくそうやって見まくったんですね。

鮫島さん

でも意外と僕、動画の中身自体はあんまり見ないんですよ。
サムネイルと、タイトルと再生数がどんだけ回ってるかをぱっと見る感じですね。

ミト

なるほど。そのリサーチを続けられた原動力って何だと思いますか?

鮫島さん

面白い。それを自分でやりたいっていう気持ちですね。
ちなみにやりたいって思った時に、5つのコストをクリアできてるかをまず見ます。

①制作コスト。安く作れるかどうかですね。
②時間的コスト。時間をかけずに作れるか。例えば、1個の動画に1ヶ月かけてないか。
③量産的コスト。カバがスイカを食べた動画が1億再生したんですけど、これは量産できても同じことをやってるんで伸びないんですよね。でも僕らの場合、飲食店の数があればあるほど撮影できるんで、そこは量産できますよね。
④自分ができるかどうか。昔、介護のWebコンテンツを書いてたときは苦痛で仕方がなかったんですけど、今の料理は面白いからできる。全然自分が苦痛じゃないんで、ここが大きいですね。あとは、
⑤需要があるかですね。

この5つをクリアして、さらに競合を見て伸びてるジャンルかどうか判断して、いけそうならGOをすすめると思います。

ミト

やっぱり、好きなことをやれているかどうかが大きいですね。

鮫島さん

そうですね。撮影でどっか泊まったりとかしますし、新幹線も好きですし。それも楽しいです。

ミト

仕事をYouTubeに振ったときに、何か不安はありませんでしたか。
これで食っていけるか、みたいな。

鮫島さん

不安はあります。続かないという前提でやってるので。
だから意識してるのは、常に新しいものを取り入れて、常に頭を柔らかくする、新しいものを取り入れる。

どうしても40を超えると新しいのを受け入れなくなったり、これでいいっていうふうに思って頭カチカチになりやすかったりするので、なるべくちょっと新しいものを素直に取り入れることを意識してます。

流行ってるんやったらこれが正解、みたいな。

ミト

いやー、ボクはもう、今のトレンドが受け入れられなくなってますね(笑)

鮫島さん

まあ今の業務においてだけなんですけどね。それ以外は普通のおっさんです(笑)

ミト

いやーありがとうございました。
しかしこれは有料級の話が聞けちゃいましたね。

…これ載せちゃって大丈夫ですか?(笑)

教えることをしてみたい。

ミト

話せる範囲で結構なんですが、今後の展望は?

鮫島さん

そうですね。YouTubeでアクセスを集められるようになったので、そのアクセスを使ってもっとお店の役に立つ会社を作りたいなと。SNSをしている僕たちだけじゃなくて、お店もお客さんももっと喜ぶようなシステムを作っていくことをしたいです。

実はもうすでに動いてはいるんです。まだ形にはなってないんですけど。

あとは、割と自分がやってることはニーズがあるってことに気づいたんで。あれだけ使われているのに意外とみんなSNSわかんないとかYouTubeわかんないとかって言うんですよね。

だからそういうのを教えたりするのって、面白いかなと思ってます。

ミト

絶対ニーズが高いと思います(笑)

鮫島さん

なんかビィーゴでセミナーを企画してもらいたいですよね。
ただ、そのためにどうしたらいいかよくわかんないし、さっき言ったみたいに書類作るのめっちゃ苦手なんで。

ミト

今までって、講座みたいなのはあんまりしなかったですか?

鮫島さん

セミナーは何回か呼ばれてやったことあるんですけど、喋るのが苦手な方なんで。

ミト

じゃあお喋り感覚のセミナーだったらどうですか?

鮫島さん

ああー雑談感覚でだったら話せそうです。
資料を作ったり、パワポ作ってとかになると、もう嫌です(笑)

ミト

おお、じゃあぜひ雑談感覚のセミナーしましょう!

多分すごい良いイベントになると思います。検討させていただきます!
みんな聞きたいですよ、絶対。

鮫島さん

それでいうと、最近テレビもうちのジャンルの真似をし始めていて。切り口とかがそうなんですよ。「あれ?これ絶対うちの真似してるよね」みたいな。ちなみにうちの動画自体もテレビでよく使われますよ。なので関心は高いかなと。

髙橋

最後にひとつあるんですけど、めちゃくちゃ忙しいときの1日のスケジュールを言えたら教えてほしいです。

鮫島さん

僕の場合、もうスケジュールとか考えず、バーっとやっていってるだけですね。で、とにかく疲れたらすぐ寝る。20分か30分寝て、ちょっと頭休めてリフレッシュしてまたやる。

ミト

ああ、それは結構大事かもしれないですね。何かついつい粘ってしまいがちですけど。ウトウトしながらだと、生産性は絶対低いですもんね。

鮫島さん

粘ると逆にダラダラして、結局ウトウトと寝てしまう(笑)

ミト

すぐ寝て起きて、また働く!
これはなかなか逆転の発想ですけど、会社員は絶対許してくれないですね(笑)

今日はどうもありがとうございました!セミナーしましょう!

鮫島さんのプロフィール 


【プロフィール】

鮫島 啓介
株式会社オサラキカク 代表取締役

2015年からYouTubeの魅力に惹かれ、YouTubeの世界にどっぷりと浸かっています。
顔出しは一切せず、グルメ系のYouTubeチャンネルを複数運営し、総チャンネル登録者数は50万人、総再生数2億超。
その他、現在はSNS全般の企画・プロデュースも行っています。

この記事を書いた人
アサカワ ミト
ビィーゴ コミュニティマネージャー(アナタとおしゃべりしたい人)
イベントを企画したり、ビィーゴを通して枚方の面白さを発掘したりしています。
演劇活動もしており、カフェなどの日常のそばで小さな公演をしたり、一般の方にも演劇を体験していただける「演劇であそぶワークショップ」などの活動もしています。