働き方トークセッション「みんなのオシゴトーク〜二つ目の肩書を持とう!パラレルキャリアのススメ!@守口市立図書館」の様子をレポート!

こんにちは、ビィーゴの金曜限定コミュニティマネージャーの山﨑です。

2025年3月7日(金)、守口市立図書館で働き方トークセッション「みんなのオシゴトーク〜二つ目の肩書を持とう!パラレルキャリアのススメ!」を開催しました。

当日の様子を山﨑がレポートします。

みんなのオシゴトークとは?

「みんなのオシゴトーク」は、2022年4月からスタートした企画です。毎回テーマを決めてゲストの方に働き方やライフスタイルについてお話していただいています。これまで、教育、福祉、女性やママの働き方、アクティブ会社員、多拠点生活などのテーマで開催してきました。

これまでの様子は、イベントのレポート記事などで紹介しています。興味がある方は、ぜひご覧ください。

今回は守口市立図書館とのコラボ企画

さて今回の「みんなでオシゴトーク」は、大阪メトロ谷町線・大阪モノレールの大日駅から徒歩5分の場所にある「守口市立図書館」とのコラボレーション企画

守口市立図書館はもともと「ムーブ21」という名前の生涯学習センターだった建物をリノベーションして2020年にオープン。

1階にはこども図書コーナーと交流スペース、2階、3階は一般図書コーナーと自習コーナー、スタジオや会議室、4階には2つのホールがあり、一日通して学び・交流を深めることができる空間となっています。

今回イベントをご担当いただいた的場さんによると蔵書は約22万5,000冊!「館内くまなく見ていただくといろんな出会いがあると思うので、ぜひご活用ください」とのことでした。

また図書館司書の方にふわっとした投げかけで回答してくださるレファレンスサービスも行っているそうで、ここなら見つけられない本はなさそうです。

近くに寄ったさいはぜひ訪れてみてください。

今回のイベントは2階までつづく大きな吹き抜けのある1階の交流スペースで行いました。

今回のテーマ「パラレルキャリア」にうってつけのゲストは島田彩(しまだあや)さん

この日のテーマは「二つ目の肩書を持とう!パラレルキャリアのススメ!

「パラレルキャリア」とは、本業を持ちながら、第二、第三…の活動をすること。

第二の活動は、他の会社への就職、自営業のほか地域でのボランティアも含み、全ての仕事に同じように取り組むため「複業」とも呼ばれています。

今回のトークゲストは作家・エッセイスト・MCの島田彩(しまだあや)さん

関西大学卒業後、NPO法人「HELLOlife」にて教育・就活分野のソーシャルデザインを10年経験した後に独立。noteの記事「今週末の日曜日、ユニクロで白T買って泣く」がSNSで話題となり、エッセイ作家としての活動をスタート。

文筆のほかにもプランナー、MC、コメンテーターなどで多岐にわたって活躍されており、関西で「パラレルキャリア」をもっとも体現している人と言っていいでしょう。

今回企画と当日の司会進行をしたスタッフながはらと島田さんが出会ったきっかけは、奈良のコワーキングスペース「BONCHI」で島田さんがMCされていたイベント「LIFE PICNIC」。

ながはらはシリーズ全8回すべてに参加したそうで、島田さんいわく「ながはらさん皆勤賞なんだもん。そんな嬉しい人からの依頼、断れないですよ〜」とのことで今回ご登壇いただけたそうです。

ながはらの押しが強くてすみません(笑)。島田さんありがとうございます!

今回のオファーのきっかけになった「LIFE PICNIC」については、ながはらがレポート記事を残していますので、こちらもぜひお読みください。

まずはチェックイン(アイスブレイク)

まずは各テーブルでそれぞれ自己紹介がてらのチェックイン(アイスブレイク)。

今回のイベントは学生さんから年配の方まで多くの方にご参加いただきました。

自己紹介でわかる「パラレルキャリア」な人

島田さんの自己紹介からトークパートがスタート!

自己紹介のスライドには、まぁ出るわ出るわあらゆる仕事。

ご本人いわくイベントなどで紹介される肩書は「エッセイ作家」としているそうですが、書くのと同じくらい企画業もされているとのこと。

過去には関西の人なら必ず聞いたことのあるあのCM曲も歌っていたそうで。「え?あれ歌ってたの島田さんなの!?」とびっくり。私驚きすぎて声出ちゃいました。

物書き、企画業、MC・ナビゲーター、歌にモデル…。本当に多岐にわたる活動をされています。

オシゴトーク恒例私の履歴書&人生グラフ

パラレルキャリアを地で行く島田さんの自己紹介の後、オシゴトーク恒例!島田さんの履歴書・人生グラフを紐解いていきます

あらゆるお仕事されていて楽しそうで、さぞかし順風満帆なのかと思いきや結構な上がり下がり。

私の個人的見解なんですが、文章書く人って総じて繊細な人が多いと思っていて、島田さんはパッと見た感じ、オープンマインドで明るい人!という印象だったんですが、やはり繊細な感覚を持ってらっしゃるんだろうなと感じました。

ところでこの人生グラフ、内容をよくよく見てみると

「同居人A、プチ毒時代」

「同居人B、裏道へ」

「同居人C、倉庫で見つかる」

とところどころに気になる記述が…。

これらのエピソードもお話いただいて面白かったのですが、いちいち拾っていたらこのレポートが終わらなさそうなので、そこはイベントに参加した人たちだけの特権ということで…。

島田さんにとって印象的だったできごととして★印をつけていただいたのは「大阪と石巻の2拠点生活」、「奈良に移住して、家を開放」、「note記事が大炎上」の3つ。

紆余曲折がありつつも、現在は仕事の幅も広がり、充実度・満足度も上がっているようです。

パラレルキャリアってどんな感じ?

ここからはあらかじめ用意した質問に答えていただくパートに。

用意されていた質問はこんな感じでした。

はじめに今回のテーマである「パラレルキャリア」について島田さんにうかがいました。

まず出てきたのがこのスライド。

「多すぎる…。脳内とか時間配分とかどうなってるんだ…。」

と思ってましたら、私の頭の中を見透かされたように1週間のスケジュールが出ました。

島田さんがおっしゃるに「一番パラレルキャリアっぽい週を選んだ」とのこと。

「意外と大阪多いんだな。」「愛知の岡崎にも行ってらっしゃるんやな。」「え?チェンマイ?」

そしてさらにGoogleカレンダーのスケジュールも見せていただきました。

「え?それ公開していいんですか!?」

聞くと独立された直後にGoogleカレンダーを公開してお仕事の依頼を受けていたこともあるそうで…。すごい依頼受付方法ですね。

かなり事細かに状況を説明いただいて、「あ、こんな感じで動いてらっしゃるんやな」というのが明確にわかりました。

ちなみにGoogleカレンダーに赤で「あ」と入れている部分は「何も予定を入れない時間」なんだそうですが、入れてしまってるので、今後入れないようしていきたいとのことでした。

今の生活になるきっかけ

続いて今の「パラレルキャリア」生活になるきっかけについて。

大学の授業のときに使っている自己紹介用の紙芝居的スライドがあるとのことで、それを見せていただきました。

なにか積極的に行動をしたという感じではなく、選択したらたまたまそうだったみたいなことが多くて、引きが強いなという印象を持ちました。

とくに奈良の不動産屋さんで家50畳、庭51畳の米付き、家電付きの物件を引き当てたところから、家を高校生たちに開放、そこで起こるできごとをnoteに書いて公開してみたらたくさん読まれて、現在のエッセイ作家というところまでにつながる流れは「すごい」としか言いようがなかったです。

ここで印象に残ったのは「別に家を開かなくても何かを開けばいい」という島田さんの言葉。

「何かを開いているとそこに来る人たちが、『何やってんの?』って見に来て、そこで喋ってく中で『そんなんできるんやったらこれやってや』みたいな感じで広がっていく」

開いて喋っていく中につながりのきっかけみたいなものがあるんだろうなと思いました。

メリットとデメリット

「パラレルキャリア」のメリットは好きなことを仕事にできることと言う島田さん。

焼き鳥が好き過ぎて、部屋中煙だらけにしてしまって、1週間くらい家が焼き鳥屋の臭いだった話を面白がってもらえて、焼き鳥の記事を書く仕事をもらった。

愛知県岡崎市に旅行に行って、泊まった宿の人と仲良くなって、岡崎で面白かったことをインスタに投稿しまくったら、酒蔵と一緒に二拠点目出すからとお酒をもらって、飲んだみんなで岡崎に行ったら宿の人が喜んでくれて、またインスタに投稿しまくったら、原稿執筆の依頼が来た。

奈良の物件を開放する話もそうなんですけど、いい意味で「度が過ぎる」んじゃないかなと。

普通の人なら「やり過ぎかも」と思ってしまうことを、島田さんは絶妙なバランス感覚をもってやってしまえる。だから普通の人には書けない人々の心に刺さる文章が書けたり、普通の人には思いつけない楽しい企画ができたりするんじゃないかと思いました。

一方のデメリットは「マルチタスク苦手人間なのにパラレルキャリアをしている」ということ。

私もいろいろな仕事をしている端くれなので「1日3種類以上するとだいたい何か失敗する」とおっしゃっていたこと、「なにか別の用事を挟んでしまうと熱量が下がってしまう」とおっしゃっていたことには共感しかありませんでした。うまくやっていきたいですね。

島田さんの図書館・書店の遊び方

今回は図書館での開催ということもあって、図書館・書店の活用法についても聞いてみました。

・シブい本屋(看板に市外局番がない店は昔ながらの町の本屋)は、時間があれば入る
・棚は個性。目的の本の周辺の本も買っちゃう。
・タイトル買い・ジャケ買い
・読めないときは気になった単語にまつわることだけを取り入れる
・喫茶店の本棚はアツい(その日選ぶ本・入ってきた文章で占いもできる)

本はしっかり読まなきゃいけないものって思っていたので、「気になった単語にまつわることを取り入れる」というのは目からウロコでした。これでだいぶ気楽に本と向き合えそうです。

図書館ならではのグループワークは大盛りあがり!

そんな島田さんの図書館・書店の遊び方を我々も実践ということで、図書館1階にある書架から直感で本を選び、なぜその本を選んだのかをグループ内で共有し発表するグループワークを行いました。

これが大盛りあがり!タイトルに惹かれたり、表紙のおっさんの顔に惹かれたり、それぞれが選んだ理由を聞くのも楽しく、時間の都合上グループごとの発表となりましたが、全員の選んだ本を教えていただきたかったくらいでした。

ちなみに「○○のひみつ」というタイトルのシリーズ本があり、「歯ブラシ」「ベアリング」「夢をかなえる」と3冊も選ばれていて大人気だったのも面白かったです。

自分の人生にひとつパラレルを取り入れて起こることを楽しみにしてほしい

最後に島田さんにパラレルキャリアを目指す人に向けてメッセージをいただきました。

「パラレルキャリアのいいところは99%本業で、1%が違う活動だとしても、絶対その1%が99%にいい影響を与えるし、悪い影響だったとしても変わっていくので、ちっちゃいことからどんどんやっていくと楽しく生きていけるなというのはやってて実感しています。

今日、本のグループワークでのみなさんのワクワクした表情がとても印象的で、出会い方とか自己紹介の仕方、ひとつとってもいろいろあるので、働き方にはもっとたくさんの入口があるし、あってほしいなと思っています。

私は今日みたいに偶然出会った本を借りたり、古本屋さんで買ったりして、『自分の人生に何かひとつのパラレルを取り込んでみたら、どんなことが起こるんだろう』というのを楽しみにしているので、ぜひやってみてほしいなと思います。

もうすでにやっている方もいらっしゃると思いますが、取り入れることで何か変わったパラレルが起きたらぜひ聞かせてください。」

私自身、何かを恐れて決まり切ったことばかりしてしまうこともあるのですが、島田さんがおっしゃるように、何かひとつのパラレルを取り込んで「何が起こるんだろう」ということを楽しむ人生のほうがより楽しく豊かになりそうだなと思いました。

参加者の声

当日のアンケートより、参加者の感想を一部ご紹介します。

・島田さんのオープンで隠し事なしな雰囲気がよかったです。
・パラレルキャリア(複業)が本業にも影響を与えるというのが印象的だった。一つだけに固執しない豊かな生き方を追求していきたいです。
・ライフプランを明確に立てなくてもいいかなと思えたり、自分の悩みに対していままでと全く違う角度からヒントを得られました!
・本を選ぶグループワークが楽しかったです。
・いろんなキャリアの方の話を聞きたくなりました。

以上、働き方トークセッション『みんなのオシゴトーク〜二つ目の肩書を持とう!パラレルキャリアのススメ!』のレポートでした!

登壇いただいた島田さん的場さんをはじめ守口市立図書館の皆さん。そして、参加してくださった皆さん、ありがとうございました!

今後も様々なイベントを開催予定!!

交流を広げたい、視野を広げたい、もしくは新しい活動をしてみたい…。ビィーゴでは、皆さんが新たな一歩を踏み出すきっかけとなるイベントを今後も開催していきたいと思っています。

詳しくは、ホームページのイベント一覧をご覧ください。

この記事を書いた人
山﨑謙
金曜日だけビィーゴにやってくるさすらいのコミュニティマネージャー(コミュマネ)。
ほかの曜日は別のコワーキングスペースのコミュマネもやっています。

いろいろなところでいろいろな仕事をする「移働家(いどうか)」
ライター・コワーキング運営(主に間借り)・イベント企画・MC・ファシリテーター(キャラクター強い人たちをまとめるので「猛獣使い」と呼ばれる)・歩くみどりの窓口(楽しい移動方法の提案をしてる)などをやってます。