働き方トークセッション「みんなのオシゴトーク〜仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」の様子をレポート!
皆さんこんにちは、ビィーゴイベントディレクターのながはらです!
いつもご利用ありがとうございます!
今回は、2024年10月14日(月・祝)に働き方トークセッション「みんなのオシゴトーク〜仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」を開催しました。このイベントの企画とMC(進行役)を担当した私が当日の様子をレポートします!
参加された方も、そうでない方もぜひ最後までお読みください!
みんなのオシゴトークとは?
「みんなのオシゴトーク」は、2022年4月からスタートした企画です。毎回テーマを決めてゲストの方に働き方やライフスタイルについてお話していただいています。これまで、教育、福祉、女性やママの働き方などのテーマで開催してきました。
直近は、2024年9月23日(月・祝)に枚方市立生涯学習交流センター・市駅前図書館で開催。その時のテーマは、「仕事もプライベートも楽しむ、アクティブ会社員のススメ!」でした。
これまでの様子は、イベントのまとめ記事などで紹介しています。興味がある方は、ぜひご覧ください。
テーマは、「仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」
この日のテーマは、「仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」です。2つ以上の拠点に住み、行き来しながら生活をする「多拠点生活」や全てが本業である複数の仕事を持つ「複業」を実践している山﨑謙さんと山本彩代さんのお二人にお話していただきました。
登壇者プロフィール
山﨑謙(やまさきけん)さん
ライター・コワーキング運営・イベント企画・MC・ファシリテーター・歩くみどりの窓口(楽しい移動方法の提案)などいろんなところでいろんな仕事をする「移働家(いどうか)」。
2023年2月から神戸「カフーツ」で「間借りコワーキング」、2023年7月から大阪「JUSO Coworking」の運営メンバー、2024年4月には「ビィーゴ」に入団し、複数拠点のコミュニティマネージャーとして活動。
山本彩代(やまもとさよ)さん
NPO法人場とつながりラボhome’s viファシリテーター/グラフィッカー。2015年より現職。「未来のあたりまえを今ここに」を合言葉に、京都市伏見区での市民活動創出や参加型読書会ABDの普及に携わる。現在は、花園大学地域貢献コースの演習や企業での組織変革を担当。見える化と好奇心を活かし、叩き台や次の一歩を創ることが得意。乾杯とカラオケが好き。共著に『はじめてのファシリテーション』(昭和堂)『描いて場をつくるグラフィックレコーディング』(学芸出版社)
ちなみに、山本さんとは以前私が枚方 蔦屋書店のコンシェルジュをしている際に、一緒にABD読書会をしていました(下の写真)。それ以来、直接会うことはなかったのですが、SNSなどで近況は知ってました。彼女のライフスタイルが面白いと思ったので、今年(2024年)8月に開催したスナックビィーゴにお客さんとして参加して下さった時に、「イベントに出て下さい!」とお願いしました。
乾杯&チェックイン
今回は、飲食付きでやっているスナックビィーゴではなく、オシゴトークなのですが、「飲み会のようなカジュアルな雰囲気で楽しんでほしい」のでドリンク付きにしました。ということで、トークを始める前に全員で乾杯!
乾杯の後はチェックイン。5人程度のグループに分かれて簡単な自己紹介をした後、「ゲスト2人に聞きたいこと」などをお話していただきました。この日のテーマのうち複業は比較的想像しやすいですが、多拠点生活についてイメージしにくく、実態を教えて欲しいという方が多かったです。
会場の中に、実際に多拠点生活や複業をされている方はほとんどおられませんでしたが、検討中の方はちらほら。そのために情報収集しているそうでした。
自己紹介〜「私の履歴書」をもとにトーク
場が温まってきたところでトークスタート。まずは、ビィーゴオリジナルの「私の履歴書」をもとにお一人ずつ自己紹介をしていただきました。こちらの「私の履歴書」は、人生の浮き沈みを表現する人生グラフがあるのが特徴です。
山﨑さんの「履歴書」
山﨑さんはいわゆる就職氷河期世代。「うちの大学は、それまで就職率100%って言ってたのに、卒業の時に急に60%になっちゃって大変でしたよ!」と当時を振り返ります。そこで、山﨑さんは大学時代からやっていたラジオ局の仕事を続けます。この時期は、充実度・満足度が高かったそうです。
しかし、結婚を機に始めた営業の仕事が過酷で、(東西に広い)静岡県をたった二人で担当しなければならなかったそう。ここで、グラフが急落します。その後、35歳で関西に戻り、スマートフォンのプレゼンをする仕事などで充実した時期を過ごされます。ただ、その仕事が終わった後は、精神的につらくて一時は働けなくなったこともあったそうです。
今のライフスタイルについては、「やりたくてやっているというよりは、なし崩し的にそうなったというか、そうせざるを得ないというか・・・」とおっしゃっていました。
山本さんの「履歴書」
山本さんは、幼い頃に阪神淡路大震災を経験。引っ越しを余儀なくされます。そこで、当時仲が良かった友達とバラバラになってしまった経験が大きく、「つながりを求めていく」生き方の原点になったそうです。その後、歴史やお笑いなど「趣味に没頭できて楽しかった」小中学校時代、「進学校に入ったもののやりたいことが見つからず迷走」していた高校時代を経て、大学時代にNPO・NGOなどの生き方に出会います。結局、体調不良により大学は中退するのですが、この時代に得た問題意識が今にも続いています。
現在働いているNPOに勤めてからは、読書会の運営、大学での講義、企業研修など組織の歩みと歩調を合わせるように活動領域を広げておられてます。「私の場合、長い間同じ組織にいるのだけど、やることが変化し続けている感じですね」とおっしゃっていました。
ここは、コンパクトに自己紹介をしていただく予定でした。しかし、お二人の人生が(濃いとは思っていましたが)予想をさらに超える濃さだったので、サラッと流すことはできませんでした。「もう、ほとんどしゃべっちゃったよ。大丈夫?」と山﨑さん。
クロストーク
自己紹介の後はゲストお二人とのクロストーク!事前にいくつか質問を用意していたのですが、参加者の要望があったことから、具体的な生活についての話題を中心にお聞きしました。
お二人の普段の生活は?
山﨑さんの場合
山﨑さんは、一週間単位で行動されることが多いそうです。下の図は、山﨑さんの典型的な一週間です。日曜日から水曜日までは神戸、木曜日、金曜日は大阪に移動し、土曜日は娘さんと会う日だそうです。東京、広島など関西から外に出られることもあり、その場合は日曜から水曜日を充てるそうです。
多拠点生活のイメージが湧くように、移動中の写真をたくさん送っていただきました。特に面白かったのは、下の写真。こちらは、名古屋のテレビ塔近くの公園で撮られたものなのです。なんとWifiが通っていてここでも仕事ができちゃうんです!青空の下での仕事、とても気持ちよさそうですね。
もちろん、これは例外で、基本的には各地のコワーキングスペースを拠点に仕事をされているそうです。
下の写真は、神戸の須磨浦山上遊園。山﨑さんの癒しスポットだそうです。
山本さんの場合
山本さんは、基本的に実家がある大阪・所属するNPOの拠点がある京都・夫の実家である伊賀の三カ所をぐるぐる回る形で生活されています。最近はそれ以外の地域での仕事も増えてきたそうです。月ごとに行動パターンが違うということで、直近で一番移動が多かった今年(2024年)の10月のスケジュールを紹介していただきました。
農業をされているため、田植えなどの忙しい時期を避け、比較的動きやすい時期に移動を伴う仕事を入れているそうです。これができるようになったのは、事業がコロナ禍においてフルリモート型にシフトしたおかげなのだそう。
とはいえ秋はリアルのワークショップ・授業・研修が集中することが多いので、このイベント直前も海外の専門家をお呼びして北海道(美瑛)での合宿に行かれていました。
京都や東京などの都会から、沖縄や北海道のリゾート地までいろんなところに行かれてます。
下の写真は、山本さんの癒しスポット。東京では、明治神宮(左)、京都では鴨川の河川敷だそうです。特に、鴨川はメインの拠点がある場所の近くでもあり、ここで仕事をしたり、ゴロゴロしたりするのが好きだそうです。
カバンの中身を紹介
参加者の方に多拠点生活のイメージを掴んでいただくため、お二人にカバンの中身を見せていただきました。
山﨑さんのカバンの中身は?
「私の場合、家がないのでこれが家だと思って下さい」とおっしゃった後に出てきたのは、ノートパソコンなどの仕事道具から水筒、衣類を圧縮するバッグなど予想以上に多いグッズの数々。そもそも、これを入れるリュック自体が特殊で60リッターも入ります!
ビィーゴも含めて各地のコワーキングスペースでコーヒーブレイク(コーヒーを飲みながらする簡単な交流会)をされているので、それ用のコーヒーセットもありました。
一番気になったのが服装。これについては、全て無印良品で統一。ワンシーズン着てくたびれた物はお店に置いてあるリユースボックスに返しているそうです。
山﨑さんは、下の写真のような感じで、惜しげもなく全部見せて下さいました。これが「家」だと思うと、誰かの家に遊びに行った時のような不思議な気持ちになりました(笑)。
山本さんのカバンの中身は?
他方、山本さんは、複数の拠点に定住しつつ、移動するというスタイルなので、荷物はそこまで多くはありません。愛用のポーチに貴重品を入れるなど、移動する時としない時で使うものを変えないのがものをなくさないためのコツだそうです。各地でワークショップをされているので、アイスブレイク用のカードやマイ名札を持ち歩かれているのが山本さんらしいと思いました。
山﨑さんのカバンの中身は多すぎて、片付けの途中で山本さんのターンが終了。「え?もう終わっちゃった?」というやりとりも。
ワークライフバランスについて
お二人の生活について分かってきたところで、次はワークライフバランスについてお聞きしました。山﨑さんは、モチベーションを維持するために仕事を完全に遮断する日を意図的に作るようにしているそうです。
山本さんは、バイオリズムを意識して仕事をされているそうです。たとえば、3日間働いて1日休んだり、気温の低い時期は仕事をセーブしたり、暖かい地域に行くようにしたり・・・そのような工夫をすることによってパフォーマンスを最大限に発揮できるようにしているとのことでした。
質問タイム
クロストークの最後は質問タイム。「どうすればお二人のような働き方ができるのか?」「能力がないと難しいのではないか?」といったストレートな質問が目立ちました。
これに対して、山﨑さんは「いろんな人から同じことを言われたらそれが強みだからそれを生かしたらいい」。山本さんは、キャリアの8割は偶然というクランボルツの計画的偶発性理論を紹介しつつ、「存在を認識してもらうために、自分はこういう人なんだと旗を立てておくことが重要!」とアドバイスをされていました。
ここで偶然という言葉が出てきましたが、お二人とも一つひとつの出会いをとても大切にされていて、そのことが現在のような面白い生き方につながっていると感じました。
その他、オススメのコワーキングスペースについての質問も出てました。山﨑さんによるとコワーキングスペースが地域コミュニティの入口になってくれることが多いそうで、「地域に足を運ぶ際にまずコワーキングスペースに行ってみるのがオススメ!」とのことでした。
振り返りタイム!
トークが終わった後は、5人程度のグループに分かれて振り返りタイム。ゲストの方にも中に入っていただきました。私のいたグループでは、多拠点生活の最初の一歩をどう踏み出せばいいのかという話題で盛り上がっていました。
お二人の将来は?
最後はお二人の将来についての話題でトークを締めくくりました。山本さんは、「20代、30代で自由な働き方をしていてもわりと普通だから、90歳になっても自由な感覚を持って働けるようにしたい!あと60年あるし、今はそのための伏線だから」。山﨑さんも「僕も似たような感じ。今も言われるんだけど、その年齢になってもまだそんなことして生きてるんかって言われるのが多分いいんかな」とお話されてました。
今でも充分波瀾万丈で濃いお二人の人生。60年後と言わず、10年後、20年後にまたじっくりとお話を聞いてみたいと思いました。
参加者の声
当日のアンケートより、参加者の感想を一部ご紹介します。今回は、「仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」というややマニアックなテーマでしたが、多くの方に満足いただけたようでよかったです。
・「色々な生き方がある」、それがゲストのお2人の話や写真によりかなり具体的に想像できた!
・自分の知らない働き方についてお聞きできたのが新鮮でした。
・自分とは全く違う生き方、とてもおもしろかったです。
・家がなくても生きていける、決めたらなんとでもなると、勉強になりました!
・自分の知らない業界の話を聞けた。
・今まで自分が触れてこなかった世界を知ることができて良かったです。
以上、働き方トークセッション「みんなのオシゴトーク〜仕事も、オフィスも、住む場所も…ひとつにとらわれない働き方」のレポートでした!
登壇して下さった、山﨑さん・山本さん、そして、参加して下さった皆様ありがとうございました!!
今後も様々なイベントを開催予定!!
交流を広げたい、視野を広げたい、もしくは新しい活動をしてみたい…。ビィーゴでは、皆さんが新たな一歩を踏み出すきっかけとなるイベントを今後も開催していきたいと思っています。詳しくは、ホームページのイベント一覧をご覧ください。